日本食品科学工学会 第52回大会
「レモン果汁飲料による生体内酸化ストレス抑制効果に関する研究」
(東海学園大 人間健康・(株)ポッカ 中央研)
【目的】
 生体内に過剰に産生した活性酸素の消去は、SOD、カタラーゼ、ペルオキシダーゼなどの酵素の他、グルタチオン、CoQ10、尿酸などが関与する。しかし栄養不良、疲労、加齢などで生体の活性酸素消去活性は低くなり、その結果、酸化ストレスが亢進し、遺伝子などを損傷し、ガンをはじめ種々の生活習慣病を引き起こす。
 そこで、ポリフェノールやビタミンCなど抗酸化成分を豊富に含んでいるレモン果汁の1週間連続飲用による、生体酸化ストレスに及ぼす影響について検討した。
【結果】
 レモン果汁を1週間連続飲用(朝晩2回、各レモン1個をスクイーズ)することにより、尿中8-OHdG(活性酸素によりDNA中のデオキシグアニンが酸化されて生成される物質。糖尿病、肺癌、アトピー性皮膚炎、尿細管間質性腎炎、慢性肝疾患などで排泄量の増加が確認されている)生成量は平均で32.6%減少。酸化ストレス度は平均で5.5%減少した。その他、総コレステロール量、LDLコレステロール量も減少傾向が認められた。
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