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古来、人は巨岩に神を感得しそこを磐座としましたが、そこが祭祀場として選定されるには当然それなりの理由があるはずです。
先行研究では、磐座は民俗学、考古学、地理学、宗教学共に、巨岩を崇敬の場として発展した祭祀場であるとして解釈されます。
私どもJHPPSは、長年、岩石、鉱石などのミネラルが生体に及ぼす作用についての研究を行っています。そしてその研究結果は、さまざまな学会で発表してきました。
その経験から、磐座が祭祀の『場』と認められる要件の一つに、同様の生体反応誘引作用があるのではないか、というのがこの調査の発端です。　　
そこで、関連資料を蒐集しようとしたのですが、それらの研究が為された結果を見つけることはできませんでした。つまり、磐座における生体への影響についての研究は、全く行われていないのです。
そこで、磐座が生体反応を誘引する共振作用を持つのではないか、それが磐座の意味なのではないか、それがあるからこそ磐座という『場』が設定されたのではないか、…そこで、天河大辨財天社で現地調査を行う事としました。
すると、本殿や奥宮の標高（気圧）、可聴域以上の高周波を発する祭祀に使用される楽器等の周波数、舞や登頂を含んだ行法・修法など、変性意識状態が惹起されるであろう複合された環境にあることが示唆されました。
本殿磐座の岩石を蛍光Ｘ線分析したところ、各種ミネラルの含有バランスが、当協会が研究しているPROUSIONⓇの組成に近い事が判りました。
そこで末梢血流についての影響を測定した処、磐座の岩石に血流促進作用があることが確認されたのです。
今回の検討で、天河社の磐座エリアは、血流や自律神経系の変化といった生体反応を惹起する組成をも持つ『エネルギー場』であることが示唆されました。
これは、天河社なればこそ成し得た、実に画期的な検証でした。
そしてその結果は、第3回 日本ヘルスケアプロダクツ学会（2024年2月）に於いて、特別講演として発表しました。
本書は、その検証結果を纏め、発表内容を詳細にしたものです。
エネルギー場としての環境設定と生体反応

著者：橋本 政和
出版社：有限会社光栄
価格：1,500円（本体1,364円＋税）